IVCのデータによると、2023年第1四半期のイスラエル国内のVC資金調達では2022年からの下降トレンドが続き、2018年以来の最低水準を記録した一方で、4月に入りCybereasonとPineconeが1億ドルの大型調達を発表するなど明るい兆候も出てきている。
4月の案件の中で注目を集めているのは培養乳を開発しているWilkによる350万ドルの調達である。金額としては小さいが、ヨーグルトを世界的に販売しているDanoneが出資したこともあり、今後の製品展開の可能性を考えさせられる案件であった。なお、Danoneはその後5月に入って別のイスラエル企業であるImaginedairyという精密発酵のスタートアップにも出資することを発表している。
また、もう一つ面白いスタートアップを挙げるとすればNeteeraだろう。非接触・非侵襲によるバイタルデータセンサーのNeteeraはアメリカ大手メディアのCNBCがDisruptor 50に2020年、2021年に二度選ばれるなど注目を集めていた一方で、2020年以降あまり進展を示すニュースが出てきていなかった。2022年11月になってアメリカでFDAを取得して、今回シリーズBで1300万ドルを調達できたことは大きな進展だと言える。以前は自動車内でのセンシングにも取り組んでいたが、現在では屋内でのセンシングのみにフォーカスしており、今後は主にアメリカで老人用介護施設での展開が予想されている。
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